トゥール・スレン虐殺博物館を後にし、僕はその周りを歩いてみた…
すると、トゥクトゥクのお兄さんに「どこ行くんだ?」と声を掛けられた!
僕が「キリングフィールドに行きたいんだけど、ちょっと休憩…」と言うと…
「じゃあ待ってるから、後でな」と笑顔で言われ、僕は一人で近くの喫茶店に入った!
カンボジアの人たちはこの事をどう思っているんだろうか?
今のお兄さんはまだ生まれてなかったかもしれないけど、その両親などはその頃を経験している訳で…
僕の浅い知識以上にこの出来事を知ってて、それでもこの場所で働いてて…
そして、それを見に来た旅行者の僕に笑顔を見せてくれる…
カンボジアの人たちって強くて優しいな…って本当に思う!!
そして、僕はそのお兄さんに往復の送迎を頼み、キリングフィールドへと向かった!
こちらでも音声ガイドを貸してくれる!
入場すると慰霊祭のようなものをしているらしく、沢山の方が並ばれていた…
そして、目の前には慰霊塔が見える…
僕は慰霊祭の邪魔にならないように、足早に横道へと抜けた…
そして、ここも看板に数字が書かれていて、その番号の音声ガイドを聞きながら進んでいく…
音声ガイドを耳に当てると、分かりやすい解説が始まる…
ここは処刑場だった場所で2万人の人たちが処刑された場所だ!
そして、カンボジアにはこのようなキリングフィールドと呼ばれる場所が300程あるらしい…
そして、今でも殺された方の骨や服が地面に残されていて、沢山の人たちが埋められている…
僕はヘッドフォンを付けて、看板の所で立ち止まって耳を傾ける…
他の観光客の方たちも暗い表情で真剣に聞いていた!
そして、流されてくる言葉に出来ない現実…
あまりにも残酷すぎて、信じたくもない…
これには薬品が入っていて、食事などに混ぜられた…
酷い悪臭だったらしいが、飢えに耐えられず口に運び、沢山の人たちが死んでいった!
処刑には銃は使わず、オノやナタ…
そして、このヤシの木の固い皮などを使って処刑が行われていたらしい!
ここからは大量の遺体が見つかり、ブレスレットやミサンガが祀られている!
ガラスケースの中には犠牲者の骨があり、発見された状況がわかるようになっている…
こちらはマジックツリーと呼ばれ、この木にスピーカーを付けて音楽を流し、近隣の方たちに音や声などが届かないようにしていたらしい!
そして、慰霊塔の中に入ってみる!
ここには9000もの遺骨が祀られている!
どうやって虐殺されたのか道具や写真まで保管されている!
その奥にはさまざまな衣服が並び、老若男女関係なく殺されていたことを実感する…
そして、この大量虐殺はカンボジアから亡命した人たちで結成された軍隊とベトナム軍に攻めこまれるまで、終わることはなかった…
処刑された人たちの中には外国人の人たちもいたらしい…
ポルポトによる大虐殺が終わった時には、国民の85%が14歳以下だったという…
だから、カンボジアの平均年齢は若く、街を歩いていても高齢者の方はあまり見かけなかった…
そして、それこそがこの出来事が本当に起きてしまった真実なんだと実感させられた!
そして、これまでも本やネットなどでこの出来事は知っていたが、実際に来たからこそ感じられたものがあった!
言葉や文字では伝えられない何かが…
そして、この記事を書くに当たって、僕は本当に悩んだ…
どう伝えるべきか?
どう書くべきなのか?
きっと知りたくなかった方もいただろう…
見たくない画像があったかもしれない…
でも、少しでも多くの方にこの出来事を知ってほしくて、僕はこの記事を書こうと決めた!
出来るだけ誰にでも分かりやすく、自分なりの言葉で…
追悼の意味を込めて…